お知らせ

歯を残そう!

2020.9.29

目次

赤羽歯科 戸田診療所 歯科医師の川端です。

自分の歯をできるだけ残し自分の歯で食べ物をかみたいですよね。
今までに歯を抜いた経験、抜かないとだめだといわれた経験がある方に、ぜひ目を通していただきたいです。
まず抜歯と判断される場合ついてです。
・虫歯が深く残すのがきびしい歯
・隣の歯や歯周組織に悪影響を与える歯
・歯周病でぐらぐらの歯(上下に揺れている歯) など様々あります。
上記に記した適応の中でも詳しい診査・診断のもとで残すことが可能な場合があります。

簡単ではありますが代表的な3処置をあげたいと思います。

① 意図的再植術

・一度、歯を抜いて歯根が歯茎から出た状態になるまで浮かせ隣接歯と固定する方法
→一度、歯を抜くので根っこの周りに付着している歯根膜を傷つけずに処置が必要になります。
→隣接歯との固定は動かないように針金で固定します。
処置の後、一時的に痛みや出血を伴います。
まれに、生着(組織とくっつくこと)しない場合があり、リスクは高めです。

② クラウンレングスニング

・歯の周りの骨、歯茎を削り相対的に歯を出す方法
・フェルールの確保
→フェルールとは歯の治療において歯根が折れることの防止、かぶせ物を外れにくくするために必要な効果です。
歯茎が治るまでに1~2か月くらいかかります。
手術後、一時的に痛みや出血を伴いますが成功率は高く当院で日常的に行っております。

③ 部分的矯正(エクストリュージョン)

・ゴムの張力を利用して歯を引っ張り出す方法
→約2週間ごとにゴムの交換をおこないます。
→歯とともに歯周組織(歯肉や歯槽骨)も伸びてくるので引っ張り上げた後に、審美性を考慮すると歯周組織を下げるための処置が必要になります。

⇒審美性・機能性を考慮し、理想的に仕上がる方法としてまず部分的矯正を行ってからクラウンレングスニングを行う方法です。

最後に

歯を抜くことは簡単ですが、抜いたらその歯はもとに戻せなくなります。できるだけ自分の歯で食べていただきたい、食べてもらいたいと思います。
困ったときは一度相談してみてください。最適な処置を一緒に考えていきましょう。